挿し木から始める盆栽の失敗しない作り方

木の一部を切り取り土に挿しておくと発根しそのまま苗を作ることができます。
盆栽作りに適した挿し木の方法を学びます。
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目次

挿し木の適期と挿し穂の種類

挿し木は雨の多いときが発根しやすいため梅雨の時期をねらいましょう。
ほかにも芽や根が活動を始める3月や9月は根の生長が進むときなので、これらの時期に挿し穂を用意します。

挿し穂には、春に新しく伸び出した青い枝を使う「緑枝さし」、木として熟成した枝を使った「熟枝さし」、根の一部を切り取って使用する「根ざし」があり、発根率のいい順から根ざし、熟枝さし、緑枝さしとなっています。

挿し木を育てて盆栽の木にしていくのですから、将来求める樹形を思い浮かべながら挿し穂を切り取ることは重要です。

直幹樹形にしたければ切り口を水平に切って木が垂直に伸びるようにし、幹の立ち上がりを面白くしたければ根の上の曲が際立つものを選ぶといいでしょう。
挿し穂の長さは10cmくらいのものを用意します。
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挿し木用土と挿し木床の作り方

発根の条件は水はけがいい土の上で、強風や乾燥がなく地温20度ぐらいになったときです。
それを頭に入れ、面積が広く深めの鉢に4mm以下の赤玉土か鹿沼土を10cm程度入れて直射日光や風を避けられる場所へ鉢を置きます。

挿し木の発根の成功方法

挿し木をする前に枝の上下方向の確認をしてください。
親株についていた状態の向きで挿さないと発根しないので、わかりにくいときは葉柄のつけ根についている芽を見て、芽が上に向いている状態で挿します。

まずは挿し木床の鉢にたっぷりと水をやり土を十分に濡らします。
そこへ挿し木をするための穴をピンセットや菜箸を使ってあけて、挿し穂を傷めないための準備をします。
密集すると蒸れて挿し穂が腐る原因になりますので、穴は等間隔にあけることが大切です。

穴があいたところへ挿し穂を長さの半分くらいまで埋めていき、全部挿し終えたら静かに灌水をするか、水の入った桶へ鉢の半分ほどまで沈めて土に十分水を含ませます。
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挿し木床に植えた後の管理

土に植えた直後から1週間くらいまで、挿し穂の水分蒸発率が高まりしおれやすい状態になります。
乾燥に注意を払い、タイミングを見計らって水やりすることが挿し木を成功させるカギになります。

強い日光が当たる場合はヨシズを張り、挿し穂は絶えず湿った状態にしておきましょう。
1週間を超えたあたりから落ち着いた状態に入るので、少しずつ水やりの量を減らし日光にも当てて生長を促すようにします。
大抵は1~2か月くらいで発根し芽が伸びてくるので、鉢上げの準備に入ります。

挿し木の鉢上げ後の盆栽の作り方

根が3~5cm程度まで生長したら鉢上げをします。
鉢は直径6cmくらいの小さなものを用意すると、木の立ち上がりがよくなりその後、格好のいい盆栽に生長します。

鉢底にネットを敷き、赤玉土8に砂2の割合で配合した土を入れます。
土が入ったら一旦水やりをして土を濡らし、そこへ苗を植え付けていくと細い根を傷めることなく順調に活着していきます。

その後1週間は根が定着していないので、水やりは鉢上にそっと乗せるように静かにおこない半日陰になるような場所へ移します。

10日以上たてば根が張り出し木の勢いもついてきますので、日に十分に当てて水やりも通常の方法でやるようにします。
毎年木の生長に合わせ、鉢を少しずつ大きくしながら盆栽に育てていきましょう。

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