盆栽鉢のサイズと鉢映りのよい鉢の選び方

盆栽育て方

木と鉢の相性を「鉢映り」と呼び、盆栽作りにおいては鉢選びも大切な作業の1つです。
盆栽鉢のサイズの種類や木に合う鉢の選び方について学びます。
盆栽資格を在宅で資格取得できる諒設計アーキテクトラーニング 

目次

盆栽鉢のサイズは木の大きさが基準

盆栽展で鉢映りを意識しながら盆栽を見てまわると、木に比べて鉢がコンパクトであることに気がつきます。
盆栽は1つのアート作品なので、創作物から生まれる緊張感も大切にされ、その緊張を表す手段として、鉢の大きさは重要なポイントになっています。

具体的な大きさでいうと、鉢幅は木が枝を広げた長さと同じくらいのサイズで、樹高の3分の2程度の横幅があるものが理想だといわれています。
サイズには鉢の深さや色も影響してくるので、全体を見ながら決めるものではありますが、大き過ぎる鉢はだらしがない印象になるので、避けたほうが無難でしょう。
盆栽資格を在宅で資格取得できるSARAスクールジャパン

盆栽鉢に使われるサイズ表記について

現在、長さの単位は「メートル法」で定められた単位である「cm」や「m」で表しますが、昔は「尺」や「寸」といった単位が使われており、盆栽鉢のサイズはこの単位を基準に決められています。
1寸はおよそ3cm、10寸で1尺になり約30cmです。
鉢のサイズは正面から見て一番大きな幅になるところの長さを寸基準で測り、「号」で表します。
1寸ならば1号、3寸ならば3号となり、約3cmと9cmの長さのものになります。

樹高の高さによる鉢サイズの決め方

盆栽は樹高の高さでグループ分けされています。
・樹高10cm未満のもの
豆盆栽やミニ盆栽と呼ばれる木の鉢は、直径8cmくらいのものがバランスよく収まります。
鉢が小さい分、土は乾きやすくなるので、水分を長く保てるような素材を選ぶのが需要です。
2~3号サイズの鉢や穴を開けたぐいのみを鉢代わりに利用するのもいいでしょう。
・樹高10~19cmのもの
小品盆栽に分類され、手のひらに乗るサイズの盆栽です。
小さいながらも古く作り込んだ木は重厚感がありますので、木の魅力を生かす鉢選びは慎重におこないます。
直径8~13cmくらいの鉢が収まりがいいので3~4号サイズから選びます。
・樹高20~34cmのもの
扱いやすいサイズで貴風盆栽と呼ばれるものです。
樹形に個性が強く出ているものや見ごたえのあるものが多く、間違った鉢を選んでしまうと盆栽の味を落としかねないので注意が必要です。
鉢幅が14~23cmほどある5~7号サイズの鉢がおすすめです。
・樹高35~40cmのもの
中品盆栽に分類され、1人でなんとか持てる大きさの木です。
長い時間をかけて作り込んできたため樹齢が高い木は多く、時代を経てきた風情のある鉢を合わせることが多々あります。
鉢の深さも考慮しながら、8~10号サイズで直径24~28cmくらいの鉢を用意しましょう。
・樹高40cm以上のもの
盆栽区別の中で一番大きいサイズで大品盆栽と呼ばれています。
樹高によっては複数の人がいないと持てないサイズになってきます。
木が大きい分、鉢にはたくさんの土が入り、中に収まる木の根の生長にも力が出てくるので、鉢は見た目だけではなく丈夫さも重視して選ぶようにします。
盆栽資格を在宅で資格取得できる諒設計アーキテクトラーニング

盆栽鉢選びのポイント

鉢はサイズ、色、形を基準に選ぶことが多いですが、土がたくさん入ることが大前提です。したがって小さいながらも鉢の内側が薄くなっており、土がより入る鉢を選ぶ盆栽家は多いです。
木の大きさに比べ小さめの鉢を選ぶ盆栽ですが、元気のない苗や生長期の木には根が伸び伸びと育つ鉢を選び育てましょう。
 
盆栽資格を在宅で資格取得できるSARAスクールジャパン