盆栽の観賞上の分類と種類

盆栽の作り方

盆栽界における盆栽の観賞上の分類は、「松柏盆栽」、「雑木盆栽」、「花物盆栽」、「実物盆栽」、「草物盆栽」の5つです。また、日本で愛培されている盆栽の種類は、60種位あります。

観賞上5つに大別される盆栽の分類

盆栽界における盆栽の観賞上の分類は、「松柏盆栽」、「雑木盆栽」、「花物盆栽」、「実物盆栽」、「草物盆栽」の5つです。

「松柏盆栽」は、日本の盆栽文化の代表的存在です。松柏盆栽は明治の初め頃から盆栽の愛好家の間で人気のある盆栽です。今日に至るまで松柏盆栽の人気は、国内外の盆栽愛好家の間でも不動の地位を確立しています。

松柏盆栽の人気が出始めた明治の初めは、五葉松に人気がありました。そして、その人気が黒松から真柏へと移り、再びその人気が五葉松に戻っているので、人気のある松柏盆栽の樹種の人気も移り変わっています。松柏盆栽に属する主な樹種は、黒松、赤松、五葉松、錦松、真柏などの樹種です。

「雑木盆栽」は、落葉広葉樹として親しまれている盆栽です。この樹種には、欅、楓、ブナ、ヒメシャラなどがあります。また、雑木盆栽は初心者にも育てやすいので、人気があります。雑木類盆栽の楽しみは、一年を通して四季折々変化する樹木と美しい葉の移り変わりが観賞できることです。

「花もの盆栽」は、盆栽の中でも多くの人から好かれている樹種なので、家族で楽しむことができる盆栽です。花もの盆栽は、小品盆栽に仕立てて楽しむ盆栽愛好家も増えています。また、花もの盆栽は、育て方も比較的易しい樹種が多くあります。特に人気のある樹種は、梅、桜、ボケ、カイドウ、ツツジ、百日紅、クチナシ、藤、馬酔木などです。

「実もの盆栽」は、盆栽の樹木に実を付けさせるまで難しいですが、実が付いた時の喜びは格別です。実もの盆栽は育てやすいですが、実を生らせることは難しい盆栽です。しかし、ピラカンサや紅紫檀のように樹種によっては初心者でも実をつけることがやさしい樹木もあり、花梨、ザクロ、姫リンゴ、ウメモドキ、マユミなどはおすすめの樹種です。

「草もの盆栽」は、初心者でも作りやすい盆栽なので、初心者でも短期間で野趣の味わいある草もの盆栽を仕立てることができます。草もの盆栽の中でも山に自生している草ものを「山草」、そして野原に自生している草ものを「野草」と呼びます。草物盆栽は、「山草」と「野草」を一緒にした総称です。また、一般的に植木鉢に植えられている山野草は、草もの盆栽ではないです。山野草の植え方を工夫したりして盆栽として格調高く仕立てられて、自然の美しい風景が思い出されるようなものが草もの盆栽と呼ばれる盆栽です。草もの盆栽に使われる草ものには、ナズナ、スミレ、オダマキ、リンドウ、サギソウなど、多くの種類があります。

盆栽の種類と分類

盆栽は様々な種類があり盆栽の内容も複雑化しているので、実際に盆栽の種類の正しい数を調べ出すことは難しいです。

盆栽を樹種別に分類した場合は、樹種は約300種あると言われ、その中でも愛培されている樹種は、60種類位と言われています。また、これらの樹種は、一年中葉が付いている常緑樹物と落葉が楽しめる落葉樹物に分類されています。さらに、盆栽は樹木の大きさによっても分類されます。特に昔から決まっている規格はないですが、盆栽界では、大型盆栽、中型盆栽、小品盆栽、豆盆栽の4つに分類されています。

盆栽は決まった分類の仕方はないですが、「松柏盆栽」、「雑木盆栽」、「花物盆栽」、「実物盆栽」、「草物盆栽」の樹種によって5つに大別される分類の仕方や盆栽の大さなどによって分類される仕方は、基本的な盆栽の知識です。