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実店舗からネットまで販売店は多数
江戸時代から盆栽業や造園業をしていた所では、本格的で高価な盆栽を扱っていますが、2000年代に入ってから店を構えた所では、小品盆栽、ミニ盆栽を取り揃えていことが多いようです。大手通販でも盆栽は扱っていますし、ディノスではインテリアグリーンとして盆栽を扱っています。最近では、ネットオークションの出品数もかなり増えています。価格帯も2000円程度のミニ盆栽から、数百万円以上の本格盆栽までと幅広く実店舗並と言えます。またアマゾンや楽天には、従来の盆栽園が出店しているケースが多く、このあたりが入門用の盆栽に適しているかもしれません。この松盆栽の販売について説明していきます。
「松風園」
松風園は、五葉松専門店として知られています。盆栽は樹齢が上がると共に風格も上がると言われています。松風園で育成・販売している五葉松のほとんどは樹齢50年以上です。長い歳月を経て培養された五葉松には自然の趣を感じられます。盆栽にとってコケは自然感を出す上で大事な存在ですが、中でも「ヒゴケ(日苔)」が希少価値が高いとされます。ヒゴケが生育しているということは、日当たりの良い場所で長年生育されたことを意味し、幽玄な大自然を連想させる盆栽の美観を高めることができます。松風園の五葉松の95%にこのヒゴケが付着しています。松風園の五葉松は全てが一品モノで、同じ樹形でも盆栽の表情は一つ一つ異なっています。また他の盆栽販売サイトにない正面・右・背面・左・拡大・覗き込みの6方向写真を取り入れています。盆栽は樹高、大きさ、価格帯で選べます。樹形では模様木、双幹、文人、斜幹、懸崖などから、大きさでは樹高20~35㎝の貴風盆栽、樹高36~49㎝の中品盆栽、樹高50㎝以上の大品盆栽から、価格帯では、1万円以下、2万円以下、3万円以下、4万円以下、5万円以下、5万円以上から選ぶことができます。
「盆栽妙」
盆栽妙は、主に五葉松などの松盆栽を販売し、鼻の咲く盆栽、実のなる盆栽、紅葉を楽しむ盆栽、苔玉・草物などを扱っています。盆栽関連商品としては、盆栽鉢、山野草鉢、花台、ハサミなどの道具、土や肥料、殺虫剤なども揃えています。ミニ盆栽としては、1980円のハッピーボンサイシリーズがあります。盆栽は、5000円以下、5001~9999円、10000円以上と価格帯で選ぶことができます。販売サイト上には、お客様から頂いたレビーの紹介、お客様のご自慢の盆栽を載せた盆栽写真館、育て方の疑問などがあります。ブログもあり、顧客との交流を大切にしている販売店と言えます。
「一樹園」
一樹園は、黒松、五葉松、錦松、真柏、杜松の松盆栽を中心に、皐月、つつじ、楓、もみじ、梅、欅、植木、柿、ミニ・小品盆栽卓、桜、石、卓、飾り台、鉢、中国鉢など幅広く取り揃えています。黒松では、八方に出た根張りが傷のない太幹をしっかりと受け止め、振りの良い幹模様のものがあります。樹齢は60年で枝は懐芽から繊細に作り込まれています。五葉松では、幹の直径が25㎝にもなる極太の模様木で、コケ順良く上部まで幹に模様が入っているものがあります。樹齢は60年で、枝振りも良く古色感抜群となっています。その他の商品には、樹齢35年の小品盆栽、樹齢80年~300年の大品盆栽、古鉢では、40年前に中野行山が手作りし、使い込みによる時代のり抜群のものがあります。
盆栽店もネット時代を反映している
どの販売店も店主のこだわりが反映されています。代々の伝統を重んじつつも、モダンな作風の盆栽を取れ揃えたり、これぞ盆栽といった堂々たる風格のあるものをそれぞれ販売しています。インターネットの時代、顧客とのつながりを大切にして、交流の場としている販売店が増えています。こちらは外国の盆栽愛好家にとっては、いろいろと参考になるようです。盆栽園は、都心の真ん中と言うよりも、郊外に店を構えることが多いのですが、ネットの普及で店の場所は売り上げに影響しなくなっています。むしろ品揃えにあると言えます。自分のお気に入りの販売店を見つけておきたいものです。