実もの盆栽のおすすめ4樹種と特徴

落葉の時期に見事な実を披露してくれる実もの盆栽について学習します。

目次

実もの盆栽の種類

ザイフリボク、カイドウ、メギ、サクランボ、サンザシ、ニシキギ、カマツカなど多くの種類の木が実もの盆栽として親しまれています。
白い小花をたくさん咲かせた後、赤やオレンジ色の実をつけるピラカンサ、花は目立たないが充実した赤い実が特徴のグミ、雌雄異株のウメモドキなど個性が目立つものが多いです。

ロウヤガキの実もの盆栽

落葉低木に種別され、花が5月に咲き、実を10月につけます。
雄木と雌木があるので、実を楽しむためには雌木を手に入れ、花が開いたとき雄木と交配させる必要があります。
本来は虫によって受粉させますが、場合によっては人工的に作業する必要があります。
実には個性があり、色は赤いものから、オレンジ色、黄色そして黒い色をしたものまであり、形も丸いものから先細りのものまで多種多様です。
マメガキという品種もありますが葉や実が大きいので、盆栽としてはロウヤガキに人気が集中しています。

水が切れてしまうと、実が落ちてしまうので夏の時期には、水やりに気をつかいます。
冬は乾燥しやすいので通常の水やり以外にも葉水をして木全体に水を与えるような工夫をします。
施肥は春から月に一度玉肥をやり、秋に実が2cm程度になったころからは春より多めに与えるようにします。

マユミの実もの盆栽

各地に多く分布し、ニシキギ科の落葉低木や小高木として種類分けされています。
春に淡い緑の小花を咲かせ、秋に赤や白の実をつけた後、実の中から真っ赤な種が顔を出します。雌雄異木で、めしべが長い雌花とおしべが長い雄花とを区別することができます。

たくさんの水を必要とする樹種なので、土が乾いたらたっぷり水を与え、夏の時期の管理にも気をつけましょう。
春から秋まで玉肥を月に一度の頻度で施肥し、実がなるころは鳥が食べにきますので、置き場所に工夫が必要になってきます。

カリンの実もの盆栽

バラ科の落葉高木で4月ごろピンクの花を咲かせた後、秋から冬にかけて大きな黄色い実をつけます。
実の芳香もさることながら、形よく太る幹肌の美しさや細かい枝と小さい葉をもつ木の姿は見る人の心を奪います。

模様木や斜幹、立ち木や株立ちにした盆栽が多いです。
実を大きくするためには、花芽がついてから結実の間に水切れをおこさないように配慮し、
実がついてからは10月まで、玉肥を月に一度忘れずに施しましょう。
肥料は実のために必須ですので、植え替え時には元肥として骨紛を混ぜることも重要です。

姫リンゴの実もの盆栽

春にピンク色の花が咲き、のちに白っぽく変化した花弁が散った後、茎の先に小さな実をつけます。
落葉中高木のバラ科に種別され、ほかのリンゴ品種やカイドウなどの木を側に置くことで実をよくつける性質があります。

実がつきにくいと感じたら人工授粉をおすすめします。
開花したら午前中にカイドウやほかのリンゴ品種の花をつかい、受粉させるといいでしょう。
花を一つ用意すると複数の姫リンゴの花に受粉させることができます。
小さな実ができてから大きく育つまで、水をしっかりと与えることは重要ですが、開花期に花に水をかけてしまうと花粉を流してしまうので、十分に注意しながら水やりをおこないます。

肥料を与える時期を間違えるとせっかくつけた実が落ちることがあります。
実がなり安定した状態になったら10月まで月に一度玉肥を与え、真夏は木に負担がかかるので施肥を避けます。