桜は日本人の心の象徴、毎年決まった時期に必ず芽を出し花を咲かせる生命力にあふれた樹です。お花見は文化的行事とも言えるのかもしれませんね。そんなソメイヨシノも実は自然の種類ではなく人工的に作られた樹。薄桃色の淡い美しい花をあれほどたくさん咲かせる樹が人間の手で交配され生み出されました。春になると必ず見たい花の代表「桜」には「一才桜」というとても可愛らしい樹種があります。小品やミニ盆栽に適していて作りやすく初心者さんにはぜひおすすめしたい「一才桜」の育て方をご紹介します。

一才桜を育てる環境

一才桜は日当たりと風通しの良い屋外が生育に適しています。でも、夏の強い日差しで葉焼けしたり傷んだりするので、夏場の西日は避けましょう。夏季限定で半日陰に移動してやると良いでしょう。他の時期には逆に太陽の光を浴びないと花芽が少なかったりつかなくなったりします。冬も屋外でよく日光の当たる場所に置きますが、あまりにも寒風が強かったり霜で鉢土が凍るような時には軒下に移動して土の上には腐葉土などをかぶせて霜よけにすると良いです。

花が咲いたら室内で観賞したくなりますね。そんな時には室内と屋外を3日交代ぐらいで置き換えてやると元気を保てます。

灌水と肥料

一才桜は水をとても好みます。水切れは致命傷になるということは覚えておきましょう。鉢土が乾いたらそこから水が流れ出るまで十分水をやりましょう。開花期は特に水切れに注意してください。1日1回の水やりが基本ですが、春から秋は様子を見ながら朝晩の2回やるようにしたほうが良いですね。

肥料は有機の固形肥料を年に3回から4回施します。真夏と梅雨時・冬季は避けます。花のあとには必ずお礼肥えをやる必要がありますので5月の置き肥は必須です。

花がら摘み

花が終わったら、終わった順に花がらをこまめに摘んで取り除きましょう。次の花芽の付きが良くなります。また、害虫や病気の元にもなるので付けたままは避けたほうがよいでしょう。枯れた葉や傷んだり黄変した葉も取り除きます。

植え替えの時期と用土

植え替えに適しているのは11月と3月初旬です。3月は芽が動き出す前のスピード勝負です。2年から3年に1回植え替えますが、根の伸びが比較的早いのでよく観察しておくと良いですね。

一才桜の魅力はミニマルさです。小さく育てるには植え替えの時に根を切り詰める必要があります。もう少し大きくしようという時には根は整理するだけですが、小ささを保ちたい時には切り詰めましょう。

用土は桜の専用用土を購入すると簡単です。自分の手で配合したい!というならば、黒土3:赤玉土4:桐生砂3がおすすめの配合です。

一才桜の剪定

今年盆栽作りを始めたばかり・・・という方は、花後に長く伸びた枝を半分に切り詰めるだけでも大丈夫です。そのぐらい肩の力を抜いて向き合うと楽ですね。

本格的に剪定をやってみよう!という時には、伸びのとまった枝を3節ぐらい残して剪定しましょう。また、根元や枝元に出た芽は取り除いておくと花が良くなります。剪定の時期は4月から5月までが良いです。梅雨時に花芽ができるので5月に終わらせるようにしましょう。2月から3月の休眠期と11月ごろ、花芽を残した剪定もできますので徒長した枝は切り詰めましょう。

日当たりが悪い・水切れ・夏の高温と西日で枯れてしまうことがありますが、それ以外は強く育って毎年八重の可愛い花を咲かせてくれます。