春から咲き誇る桜や藤を同じ鉢に植えると、ピンクや薄紫の花色を楽しめる盆栽に仕立てることができます。
2種の特徴や寄せ植えにした場合の注意点について学びます。

桜の特徴と寄せ植えに合う樹種選び

花の美しさにひかれて盆栽に仕立てたいと願う人は多いですが、剪定すると切り口から傷み始めやすい木なので注意が必要です。

様々な品種がありますが、小さく作りこんでいく盆栽には丈夫で傷にも強い富士桜や山桜を選ぶことをおすすめします。
桜は葉が大きく根の生長が旺盛なので、藤の木との寄せ植えの場合は藤より小さいサイズの木を選んで植えつけるといいでしょう。

藤の特徴と育て方

マメ科の落葉つる性で丈夫な植物なので盆栽に作られることが多い樹種です。
地植えのものは紫、ピンク、白の花を5月の初旬から7月いっぱいまで咲かせます。
盆栽では接ぎ木で育った苗から作られているものがほとんどですので、親木の性質のよさを受け継ぎ早く花を見ることができます。

盆栽に適した品種の代表は山藤で、藤の中で一番開花の時期が早く、紫色の蝶の形をした2cmほどの花を咲かせます。
開花の間、木から20cmの花の房状を垂らし、見事な紫の花色を見せてくれるので人気があり、白や紫紅色などの花を持つ品種もあります。

盆栽にするには葉や枝の作りが小さいものが合うのですが、薩摩酢甲藤は枝があまり伸びず葉も細いうえに木の形も整えやすいことから、藤盆栽の中でも王座にある木といえるでしょう。

桜と藤を寄せ植え盆栽に仕立てる方法

桜は早春に、接ぎ木してから2~3年たって木の高さが15cmほどになった苗の中から接ぎ口がきれいなものを選びます。
藤も接ぎ木をしてから2~3年たち、樹高が25cm程度に生長した苗の中から、樹性のしっかりしたものを選ぶようにします。

苗は根を整理して、2つの木が収まる大きさの鉢を用意し植えつけの準備をします。
鉢の鉢穴を鉢底網で塞いだ後、大き目のゴロ土と盆栽用土(赤玉土8割、砂2割で配合したもの)を薄く敷き、そこへ2本の木をバランスに考慮しながら配置します。
木が収まったら上から土をかけて、根にすき間なく土が入り込むように根の間をピンセットやはしで縦に抜き差ししましょう。

最後に土の上から手で押さえ込み、木と土の密着を高めて終わりです。
植え終わったら静かに十分な灌水をして1週間は強風の当たらない半日陰で管理し、その後は日光に当てながら木の生長を促します。

桜と藤盆栽の日常管理

鉢土が乾き始めたら1日1回たっぷりと水やりをして、玉肥を鉢上の縁に置き、梅雨時期と盛夏を除き10月までは毎月必ず交換します。
花芽がたくさんついている場合は栄養が必要ですので、月に2度施肥してもいいでしょう。
花が咲き終わったら花がらを小まめに取り除き、結実させないようにすることが翌年も花を楽しむ秘訣です。

花が終わったらすぐに剪定をし樹形を整えて、霜が降りる前にムロや室内に入れ防寒することが大事です。
桜と藤は生長が旺盛なので、毎年3月の上旬の植え替え作業で根を整理しながら、長く育てていくことがポイントになります。

病害虫は4月に桜にアブラムシがつきやすく、藤は5~8月にこぶができるがんしゅ病になりやすいです。
日頃から木の様子をよく見て少しでも変化がうかがえたら、薬を使って対処し定期的に殺菌することをおすすめします。