盆栽に使うおすすめの用土6選

盆栽に使うおすすめの用土は、主流として使われる「赤玉土」と「鹿沼土」の2種とこれらの用土と混ぜて使ったり単独で使ったりする「黒土」、「荒木田土」、「ケト土」、「砂類」の4種です。

用土の主流として使われているおすすめの土2種

盆栽の用土の主流として使われる用土には、赤玉土と鹿沼土の2種があります。

赤玉土は、別名「赤土」とも呼ばれています。この赤玉土は、多くの盆栽の樹種に使われている用土です。赤玉土は、関東ローム層の丘陵地帯に分布している土なので、粒状になっています。この粒の内部は、海綿のように隙間があるので、水を与えても施肥をした肥料が流れ出さないです。そのため肥料が含まれた赤玉は肥土となり、盆栽の生育には適した用土になります。

また、赤玉土は、「大粒」、「中粒」、「小粒」の3種類が販売されています。どの赤玉土の種類でも粒状になっていますが「硬質」タイプの赤玉土は、粒がつぶれにくいので水はけも良いため、盆栽にはおすすめです。

鹿沼土は、主に皐月盆栽に使われる用土です。栃木県鹿沼市で産出されているところから「鹿沼土」と呼ばれています。鹿沼土は、赤玉土のように粒状になっていますが、軽くて柔らかい特徴があります。水をかけると鹿沼土は黄褐色になりますが、乾燥していると淡黄色をしています。鹿沼土は保水性に優れているので水を沢山必要とする皐月などの樹木にはおすすめの用土です。

赤玉土と鹿沼土の2種は、盆栽の用土の中でも主流として使われている用土です。この2種の用土は、盆栽の用土として欠かすことができないおすすめの用土です。

赤玉土や鹿沼土と混ぜて使うおすすめの用土4種

盆栽用土の主流となる赤玉土や鹿沼土などと一緒に混ぜて使ったり、単独で使ったりするおすすめの用土は、「黒土」、「荒木田土」、「ケト土」、「砂類」の4種です。

「黒土」は、関東平野の畑の土の下の部分から採取される黒い粒状の土です。この黒土は保水性や吸肥力に優れているので、雑木類盆栽の樹木に適ている用土です。黒土は、色が黒色をしているため太陽の熱を良く吸収するので鉢の中の土が暖かくなるため、樹勢も良くなります。また、水を与えた後は、土の黒色に落ち着きが出てくるので、化粧土としても使用されています。使用する際に赤玉土の中に混ぜ使うと、雑木類盆栽の樹木に細かい枝が増えてきます。近年、黒土の生産は減少の一途を辿っているので、生産量も少ない土です。

「荒木田土」は、関東地方にある荒川生田地域から産出されたことから、この名前が付けられました。また、荒木田土は、関東地方などで壁土としても使われていますが、田んぼの底にある土です。この荒木田土は、田んぼの土なので土に重みや粘りがあり、保水性や吸肥力にも優れている土です。一般的にスイレンやハスなどの水性植物には、この荒木田土を培養土として使います。盆栽の場合は、この土に赤玉土と砂などを一緒に混ぜて使います。

「ケト土」は、古代の沼地や湿地に自生していたアシやヨシなどの水草が枯れて土の中に埋没し、長い歳月をかけて累積されて腐熟して出来た土です。そのためケト土の「ケト」は水草などが土化したものなので漢字では「化土」(けと)と書きますが、一般的には「ケト土」と表記されています。このケト土は、粘着力があり黒褐色をしています。用途としては、盆栽の挿し木や石付けなどに使われます。

「砂類」は、「桐生砂」、「天神川砂」、「浅間砂」、「矢作川砂」などがあります。「桐生砂」は群馬県の桐生地域から産出されたところから、産地の名前が付けられています。この桐生砂は、赤玉土などに混ぜて松柏類の盆栽に使われます。「天神川砂」は、兵庫県の天神川から産出された砂です。西日本地域では、松柏盆栽の植付けなどにこの砂が使われています。「浅間砂」は、長野県と群馬県の県境周辺から産出された軽石の砂です。他の盆栽の用土に少し混ぜて使います。「矢作川砂」は、愛知県の矢作川から採取される砂です。この砂は主に種木の養成に使われます。

盆栽の樹種によって使う用土や混ぜる分量も異なるので、樹種に適した用土を選ぶことが盆栽作りには大事です。