剪定に適した時期は年2回ある

日本原産のもみじは紅葉が美しく、生長しても樹形が整っているから、公園などでは特に剪定を必要としません。しかし盆栽の場合は、剪定を行うことで大きさを維持することができます。もみじは、3~6月と11~1月に剪定をしますが、それぞれ目的が違います。3~6月は、木の風通しをよくするためと、幹に日光を当てるために軽く剪定をします。夏前に枝を強い剪定してもそれ以上に生育し、樹勢を弱らせることがあるので注意が必要です。11~1月は、落葉した後に休眠期に入るので、樹形を整えるために強い剪定をします。もみじは落葉後に葉芽をつけるので、1月まで剪定をしてもかまいませんが、できるだけ早く行うと翌年の生長を妨げません。このようにもみじに適した剪定をします。このもみじ盆栽の剪定について説明していきます。

もみじ盆栽の剪定方法

もみじ盆栽の剪定は、基本的に庭植えや鉢植え同様に休眠期に入る11~1月に強い剪定を行います。夏前の剪定は弱いものとなります。作りたい樹形の最終形を意識して、まずは徒長枝を元から切り取ります。そして、樹形を乱す不要な枝を1~2節残して丁寧に剪定します。三又以上に分かれている枝は、横に枝が広がるイメージで、下に向かう枝、内側に向かう枝、上に向かう枝、他の枝と交差する枝を切って二又にします。太い枝を切る時は、切り口に癒合剤を添付します。剪定後は、石灰硫黄合剤を散布します。これは病害虫を予防するだけでなく、木全体が白っぽい風合いになり美しさが増します。石灰硫黄合剤を日光に当てて乾かしたら、外気にさらさず室内で保護します。剪定で大切なことは、枝や枝先の芽を2芽ずつに整理することです。同じ場所から3~4芽吹いた部分は、将来見苦しくなるので、芽のうちに整理します。

剪定の注意点について

剪定時期を見極めずに剪定してしまうと、樹勢が弱り紅葉が楽しめなくなります。休眠期の剪定は落葉後から芽出し前までに行いますが、厳寒期に太い枝を切ると切り口から樹液が止まらなくなり、枝枯れすることがあります。12月頃の自然落葉する前に全葉刈りして剪定することもできますが、無理せずに翌年の芽出し前の2月下旬~3月まで待って剪定した方が簡単で効率的です。芽出し前に行う剪定は、今年作った枝をどこまで残すか見極めて理想の姿に整える絶好の機会でもあります。枝作りのための剪定としては、今年伸びた枝を基本的に1節残して剪定します。もみじは頂芽優性の性質が強いので下枝を大切にしながら全体を剪定します。上部の枝を1節残して剪定したら、下部の枝は2~3節残して剪定する形です。

もみじの完成樹の剪定

完成樹の剪定は、樹形を維持しながら全体の風通しや日当たりを確保していきます。毎年同じような剪定をしていると、だんだん枝が混み合ってくるので、全体のバランスを考えながら間引き剪定や切り戻し剪定をします。不要枝や徒長枝も早めに剪定し、全体の剪定は落葉後から翌春の新芽が動き出す前に行います。もみじやカエデの類で、枝の伸びが早いものは芽摘みも重要となります。丁寧に芽摘みをすることで節芽が短く細やかな枝作りができます。新芽を長く伸ばすと、節目が長くなりゴツゴツした枝になります。1節目の葉が完全に開いて次の芽が出てきたら、1節目を残して次の芽を摘み取ります。芽摘みは枝の伸びが治まる夏頃までに2~3回行うことができます。

道具を使いこなして紅葉に備える

盆栽を育てる醍醐味は、自分の思った姿形に木を整えていくことにあります。剪定などの作業は盆栽を維持していく上で大切な作業となります。剪定をするにあたって大事なのが、道具ではないでしょうか。植木ばさみは、太めの枝を切る時に使い、剪定ばさみは細めの枝や葉を切る際に使います。またピンセットは芽摘みや枝葉の整理に欠かせません。剪定ばさみで全部やろうとすると無理があります。それぞれの特徴を活かした道具使いが必要となります。道具を使いこなして、もみじをきれいに整えたいものです。もみじは、しっかり剪定などのと手入れをすれば、紅葉で応えてくれる樹種と言えます。