手軽なミニ盆栽が最適

盆栽は育てて観賞するだけでなく、土や葉、枝などの自然に触れ、花や葉の匂いを感じたり、色彩を楽しんだりと五感が刺激されます。心が癒され穏やかな時間が過ごせます。この盆栽には、小さな空間で植物を育てる知恵と工夫が詰まっています。しかしその作り方は意外とシンプルなのですが、奥が深い面があると言えます。和風の木に限らず、何を植えて良く、小さくても懸命に育ち、花や実も比較的短期間でつくようになります。鉢の大きさが10cmより小さいサイズの盆栽をミニ盆栽といいます。小さいものは特に豆盆栽と呼ばれることもあります。初心者は、このミニ盆栽から始めると、盆栽の楽しさが堪能できると言えます。それでは盆栽作り方の初心者向けについて説明していきます。

盆栽植物の選び方

盆栽は庭に生えている植物と違い小さな鉢の中で育てるので、自由に根を伸ばすことができない環境となり、植物にはストレスがかかることになります。盆栽に使用する用土も性質上、水やりしてもすぐ水切れを起こすため水やりのサイクルに慣れるのも難しいものです。これらのことから盆栽初心者は、丈夫な植物を選んだ方が失敗しにくくなります。具体的には、日本の四季に適応能力が高い植物で、平地で育てやすい植物が適しています。例としては街路樹で見かけるカエデやモミジなどです。また初心者は、1種類の植物を楽しむところから始めます。植物を購入時の見た目よりも成長して形を整えた後をイメージして選ぶと良いようです。これがわかりやすいのは花物や実物で、その見頃の時期を想像するとイメージしやすいとされます。

盆栽素材の選び方

植物選びの次は素材選択です。盆栽素材は大きく分けると「市販の盆栽」「種木・苗木」「実生」の3パターンになります。盆栽作りに慣れていない初心者には、ある程度形ができている市販の盆栽から始めるのが適しています。少し慣れてきたら、種をまいて成長せさて素材を作ったり、挿し木や根伏せ、取り木で苗木を作ってみるのも面白いかもしれません。「実生」は、種子から発芽させ植えることで、盆栽用の植物を一から育てることになります。木の種類によって育て方は変わりますが、例えばケヤキの場合、春に種を蒔くと1ヶ月程度で発芽します。その後鉢植えをし、成長するごとに1年から2年間隔で大きな鉢へ植え替えをします。

盆栽の用土と鉢の選び方

盆栽鉢に入れる用土では、通気性や水はけが良いものを選びます。最も使用頻度が高い用土には「赤玉土」があります。火山灰土の赤土が粒状になったもので大きさが各種あります。大きいものほど通気性や水はけが良く、多孔質なので保水力も高く、狭い鉢での通気性や水はけ、保水性を両立させる優れた用土です。もう一つ使用頻度が高いものには「桐生砂」があります。これは火山礫が風化した粒状の用土で、粒の大きさは大小各種あります。赤玉土と比較して、より通気性や排水性に優れています。その他にも「鹿沼土」や「ケト土」などの用土があります。用土は基本的に単体で使うことはなく、たいてい配合して使います。植物に応じた通気性や水はけ、保水性のバランスを考慮し配合割合を調整します。初心者は基本の配合にしますが、慣れてきたらオリジナルの配合を考えたりもします。初心者の鉢選びとしては、鉢の深さ5cm程度の丸鉢あたりが良さそうです。丸鉢は360度どこから見ても鉢の形が均一なので、盆栽の成長過程で想定した正面が少しずれても問題なく使えます。

正しく手入れすれば応えてくれる

盆栽の作り方は、基本は以上のようなところですが、初心者でも道具は一通り準備しておいた方が何かと便利です。ハサミは、枝や葉を切る時に使う「剪定ばさみ」と、根を切る時に使う「根切りばさみ」、針金を切る時に使う「針金切り」は最低限必要と言えます。やっとこは、針金を止めたり外したりする時に使用します。コテつきピンセットは、一方がコテ、一方がピンセットになっているものです。コテは土の表面をならしたり押し固め安定させる時に使い、ピンセットは、苔を張ったりはがしたり、草取りなどの細かい作業に使います。竹箸は、植え替えの時に土や根をほぐす時に使います。盆栽はこれらの道具を揃えるところから気分が乗ってくるはずです。植物を扱うので、何かと手入れは欠かせないものですが、正しく手入れをした分だけ応えてくれるのが盆栽と言えます。