盆栽に使われる土は小さな大地です。たくさんの栄養や水分を蓄えて植えこまれた樹木を育てる役割があります。が、それ以外にも「盆栽」を成立させるために施される化粧砂も重要なものになります。

盆栽として育てられる樹木の種類は数え切れないほどです。それぞれが生育している山などの特有の土をそのまま掘って来て使用するのが理想ですがそんなことは到底できないことです。

植物にとっての足場だけではない土

植木鉢やプランターに土を入れて植物を植えますね。あるいは庭や山の土を掘って木を植えたりします。そこに縦横無尽に根を張ることで植物は大きく成長していきます。土台や足場としての役割が一番大きいとも言えるのですがそれだけでは生育しないのが植物です。

植物は緑の葉で光合成をして育つというのが理科の授業でした。しかし土の中にしみこんでいる水分や必要な養分を根が吸い上げることが出来なければ成長できません。根っこだって土の中から酸素を吸っているんです。

盆栽鉢という限られたスペースの中で育つ盆栽にとって、土選びを間違ったら即アウト!かなり重要なものだということはお分かりいただけますね。

植物にとって良い土とは

「草花培養土」や「野菜の土」など、汎用性の高い用土が市販されています。何をどの土に植えても良いということではありませんが、「大体植えてそだちますよ」というものが表示されています。赤玉土やバーミキュライト・ピートモスに鹿沼土・腐葉土などが比率を変えて配合されています。

土とは植物に必要不可欠な養分や水分を吸収して少しずつ補給したり、ガス交換をしたりする場所です。葉が先端から刈れていれば排水が悪く根腐れを起こしていることが原因など、地上部しか見えないものでもおおよその土の良し悪しも考えられるのです。地上と地下での生育のバランスが取れてこそ良い土と言えるのです。

盆栽はその他の植物よりもさらに長い時間をかけて完成されるものです。備わっている植生も違うので培養土に植え付けるのにはむきません。

盆栽の土を作るポイント

大きく分けると土と砂です。排水性と保水性・保水性が高く、清潔なものを使用しなければなりません。野原の土を掘って来て入れたりすると、性質がわからない上に土壌菌などによって対処のできない病気になったりする危険性があります。栄養分は自然からいただく土の方が多いかもしれませんが、除草剤や害虫などの危険も伴います。

また、1種類の土だけでは完成しません。排水性と保水性という逆の性質を可能にするにも粒の大きさの違う土を混ぜるという作業が必要になります。水が多く必要な種類では細かい粒を増やして保水性を上げることができますし、逆に排水性を高めるためには大粒の粒土を多くしたりして調整します。

長期間大きな盆栽を支えるには角のある砂利と根の関係を利用します。根が砂利の角に当たることで分岐を促すのです。根が分岐して張ることによりどんどん支える力も増えていくのです。

盆栽の土にはどんな種類があるのでしょう

赤玉土や鹿沼土、ケト土・砂・黒土などが代表的な種類です。

盆栽にいちばん多く利用されるのは赤玉土です。火山灰土を砕いて粒上にしたもので、粒の大きさも極小粒や小粒があります。通気・保水・排水ともに調和がとれているところが特徴です。

鹿沼土は多孔質で保水力に優れ、酸性のためサツキに使用されています。挿し木の土として知られています。柔らかく崩れやすい土です。

ケト土は湿性のヨシなどの植物が腐敗したもので、繊維が残っているので養分と保水力が高い粘土質です。石付き盆栽を仕立てたり苔で覆ったりするときに使用します。

粒が細かく柔らかい手触りの黒土は小品盆栽に適した土です。砂は富士・桐生など多くの種類があり、排水性に優れ化粧砂として使用されています。

種類の多い土を使い分けるのは大変!

土の種類だけでも覚えるのが大変ですが、それぞれを配合するのはもっと大変です。でも無理をして全部そろえなくても大丈夫です。基本として覚えておきたいのは赤玉土7:山砂3です。赤玉土の小粒を鉢の下の方、極小粒を上の方と覚えたらちょっと簡単そうですね。

種類に応じて配合されている土を購入しましょう

自分で配合した土に植えてみたいのはやまやまですが、置き場所などにも限界というものがありますね。松なら赤玉土と川砂でもみじなら黒土と腐葉土と桐生砂など、それはもう限界を超える速さで増えていきます。こんなときには「松盆栽の土」など、ダイレクトな名前でピンポイントに配合された用土を通信販売で手に入れましょう。それぞれの盆栽の特徴を考えて専門家が作った土を購入した方が失敗もなく、結果的には生育状態も良い盆栽が育つでしょう。