盆栽販売店に行く前に良い素材を選ぶコツを知っておこう

盆栽の良し悪しの決め手となるのは、主役となる素材(植物)と言っても過言ではありません。ひと昔前の盆栽では山に自生していた植物を採ることが多かったですが、今では盆栽販売店で素材を選ぶのが主流となっています。

はじめて盆栽販売店に行くと、ズラッと並ぶ素材を見て、どれを選べばいいか分からないと戸惑う人が少なくありません。ここでは、盆栽販売店に行く前に知っておきたい良い素材の選び方をご紹介します。

盆栽販売店に行く前に知っておきたい・・良い素材を選ぶポイント

盆栽店で良い素材(種木)を選ぶときには、木の状態をひとつひとつよく観察して、健康的なものを選ぶことが大切です。健康かどうかを見極めるポイントは3つあります。
①病害におかされていないこと
病害におかされていない素材を見極めるためには、根張りが良いこと、そして立ち上がりが良いかどうかをしっかりチェックしましょう。
②樹勢があること
樹勢とは、その名のとおりつまり樹に勢いがあること、つまりは樹木の育成状態が良いことです。樹勢があるものは、葉にツヤがあります。一方で葉の先が縮れているものや、黄色く変色しているものは樹勢がないので避けましょう。
③下の方の枝まで生き生きしていること
樹木には上部にいくほど生命力に強さがある「頂芽優勢」という性質があります。そのため上だけ見て樹木が元気かどうか判断するのは危険です。本当に良い素材は下のほうの枝まで生き生きしています。下枝がしっかりしていて、なおかつ幹に傷が少ないものを選ぶようにしましょう。

盆栽販売店に行く前に知っておきたい・・盆栽の樹形の違い

盆栽の木の形のことを樹形といいます。樹形は基本的に自由ですが、それでも先人たちの知恵と伝統によってつくられたフォームがあります。これらの伝統的な樹形を知っておくと、盆栽を入手するうえでの指標になるので便利です。
直幹
自然環境のよい平地で育った樹木によくみられる、幹が直立した樹形です。上に行くほど細くなっていく特徴があります。
斜幹
直幹がまっすぐなのに対し、斜めに生えているのが直幹です。傾斜地という環境や強風が吹き荒れる環境に耐えている様子が愛好家に親しまれています。
模様木
四季の移り変わりに合わせて成長したことで、幹に曲がりができていいる樹形です。日本では最もなじみ深い樹形といわれています。
懸崖
幹が下へと伸びている樹形です。断崖絶壁のような厳しい環境でも生き抜く様子が表現されています。
双幹
根元から幹が2本に分かれて生えている樹形です。3本に分かれているもの(三幹)や、5本に分かれているもの(五幹)もあります。
株立ち
根元から複数の幹が生えている樹形です。より美しいものを選ぶには、幹の太さや長さに違いがあるもの選ぶと良いとされています。
石つき
石と樹木によって形成されている樹形です。石つきには2種類あり、石のくぼみから樹木が生えている(植えこんである)ものと、木の根が石を抱き込んでいるものがあります。

盆栽販売店に行く前に知っておきたい・・忌み嫌われている形を知ろう

盆栽にはさまざまな樹形がある一方で、一般に忌み嫌われている形もあります。これらは不自然であることや、見た目が美しくないものが基準となっています。

たとえばタコ足のように曲がりくねった幹である「タコづくり」や幹の先がブツっと切られている「ふった切り」のほか、腰曲がりやくの字曲がりといった形があります。熟練した人の中には、あえてこうした形を手直しして楽しむといった手法がありますが、初心者は避けるのがベターでしょう。