初心者向けの盆栽の種類
盆栽を見慣れていないと、どのような木を購入すればいいか迷います。
まずは育てやすく、仕立てればそれなりに形になる木を選びましょう。
梅、もみじ、ベニシタンは強いばかりでなく花や実、葉の変化を楽しめる木ですし、五葉松、黒松は丈夫な樹種なのでおすすめです。
購入予算も3000円以内なら、失敗しても負担は少ないのではないでしょうか。
育てやすい苗の選び方
素直に伸びた木は様々な樹形に仕立てやすく、おもしろく曲がったものは味わい深い盆栽になります。
どのような木に育てたいのか、想像力を働かせながら選びましょう。
購入前には、害虫がついていないか確認することをお忘れなく。
盆栽作りで使用する道具・用具
家庭にあるものでも代用できるので、どうしても必要なものだけ用意しましょう。
・1mmと4mm目のフルイ(盆栽用土を作るのに必要)
・剪定バサミ(両刃のもの)
・股枝切りバサミ(余分な枝を綺麗に切り取ることができる)
・針金切りバサミ
・ピンセット(上部にコテがついているものが便利)
・蓮口つきジョウロ(穴目の小さいもの)
・土入れ
・鉢底網
・針金(かける枝の1/3の太さのもの)
・仕立て用の鉢(5号サイズ、素焼きのものが扱いやすい)
初心者向けの基本の盆栽鉢
鉢には焼き締めた質素なものから色鮮やかなものまで様々あり、形や大きさも多種多様で目移りしてしまいます。
木と鉢の相性を見る目は、盆栽作品をたくさん見ることで養われていきます。
それには時間がかかりますので、まずは比較的安価で手入れのしやすい鉢を手に入れてはいかがでしょう。
鉢のサイズは木と比較して少し小さいと感じるものがバランスよい盆栽になります。
初心者向けの盆栽用土の作り方
赤玉土8割に対し、川砂が2割という基本用土の配合を覚えておきましょう。
根の生長を促進させるときは赤玉土を5割、川砂を5割にして根の数を増やします。
根が増えて鉢の中で回るようになってきたら、赤玉土の割合を増やしていきます。
基本用土のほかに、鉢底の水はけをよくするために大粒のゴロを用意します。
4mm以上の赤玉土が適しています。
盆栽の育て方と仕立て方
2~3月になると芽が動き出し、盆栽作りに適した時期に入ります。
初心者にも簡単にできる模様木に仕立ててみましょう。
① 苗についているコケや古土をよく落とし、根をほぐします。
菜箸をつかうと作業しやすいです。
② 根を水平に切っていきます。
③ 下に伸びる太く強い根はえぐるように切り、横に広がる細い根は大切なので残します。
④ 根の部分に用土を埋め込みましょう。
霧水をかければ定着しやすいです。
⑤ 針金をかけていきます。
松柏類は銅線を、そのほかの木にはやわらかいアルミ線をつかいます。
⑥ まず、幹に針金を巻きつけ、2~3回曲げをつけます。
⑦ 枝は枝元を少し下げ、枝先を外に出しながら2~3回曲げます。
⑧ 正面や側面、どこから見ても曲のある模様木になるように作っていきます。
枝が折れたり、幹を傷つけないように慎重におこないましょう。
⑨ 仕立て用の鉢に、鉢底網、赤玉土のゴロ、少量の配合した土の順で入れていきます。
⑩ 木の根元を持ち、鉢に入れたら根を広げます。
⑪ 用土を入れ、根の間にも土が入るように調整した後、上から押さえつけ定着させます。
⑫ 植え終わったら水やりをします。
水が鉢底からあふれてくるまでたっぷりあげましょう。
⑬ 寒い時期なら、霜の当たらない場所へ移動させ管理します。
⑭ 暖かくなってきたら日の当たる場所へ移し、肥料を追加したり針金をかけ直ししたりします。
⑮ 木が生長し落ち着いたら、化粧鉢に移し替え観賞を楽しみましょう。