「葉」「芽」に関する盆栽用語は非常に紛らわしいものが多いですね。切るのも摘むのも「葉」と「芽」だから、初心者には紛らわしすぎてどれがどれだかわからないということに良く陥ります。
覚えておくと便利なものをご紹介します。

葉刈り(はがり)

雑木盆栽でよく出る用語で、葉を柄を残して刈り取ること。おもに小枝を増やすために行います。カエデなら一対の葉の片方を落としたり半分の大きさに切り取ります。大きさが不ぞろいなものを刈っておけば次の2番目の葉がそろいます。

葉切り(はぎり)

既に葉刈りと混同しそうです。葉切りは葉の外周を切り取って小さくする方法です。これもカエデなどの雑木盆栽の作業です。葉が混んで日当たりが悪くなったりするので、それを避けるためにします。

葉性(はしょう)

葉の性質のことですね。色や形などを現し、「葉性が良い・悪い」という使われ方をします。針葉樹なら葉が短く太くまっすぐ、色が鮮やかなら葉性が良いということになります。

葉張り(はばり)

樹全体の左右の張りを現します。葉の大きさではありません。

葉抜き

針葉樹の混み合った葉を整理するために葉を抜くことです。混み合うと樹の勢いが悪くなったり日当たりや風通しが悪くなります。おもに休眠期に行う作業で古葉を取ったりします。新葉も勢いが強ければ葉抜きの対象です。枝づくりには大切な作業です。
五葉松の古葉を切ることも「葉抜き」と呼びます。ちょっと紛らわしいですね。

葉水(はみず)

夏場は特に大切な作業で、霧吹きや蓮口付きのじょうろで葉に水を直接かけることです。おもに気温上昇時の葉や幹の温度と湿度の調節のためにしますが、根を切った植え替え直後なども特に必要になります。

葉芽(はめ)

花芽ではない芽、葉になる芽のことですね。花芽の方がちょっと大きくてふっくらしているので見分けは付きます。

古葉取り

五葉松特有の作業です。常緑樹である五葉松は葉が1年以上ついています。これを夏場から秋にかけて古い葉を取り除きます。「古葉」とは去年や一昨年からついている葉のことで、ハサミで切ります。

ミドリ摘み

葉はみんな緑色ですが、針葉樹の五葉松・赤松・黒松などの葉が展開していない新芽をミドリと呼びます。春先に摘むことで枝葉や樹全体の勢いが良くなります。

芽起こし

松柏類の針金かけで枝の先端の芽を上向きに起こすように形づけることです。特に五葉松で行います。上向きにすることで元に日当たりと風通しが良くなって新芽が良く出るように促します。見た目も起こした方がかなりよくなりますね。
黒松・赤松にはこの芽起こしはしません。

芽押さえ

これも針金整枝の盆栽用語で、新芽を針金で下向きに整えます。芽起こしとは逆の作業ですね。春の新芽は勢いでみんな上向きになり、放置していると盆栽としての樹形が成り立ちにくくなります。若樹には特に施す作業です。

芽切り

黒松での作業です。枝数の増加・葉の長さをそろえるために行い「短葉法」と呼ばれることもあります。2回3回と分けて芽切りをするのが良いとされています。春の出芽を6月の梅雨ごろ1回目の芽切りで切って二番目を育てるというように、次の芽や葉・枝を成長させるための作業と言えます。

芽かき

芽切りの後に伸びてきた二番芽を選抜する作業です。全部を生かすことはできないので、少数精鋭で育てます。選り抜いて不要な芽を間引くことです。可愛そうな気もしますが、芽かきをしないと貧弱な樹になります。

芽摘み

春の新芽を摘む作業です。そこそこに伸びてからハサミで切るか、芽が葉として開く直前にピンセットで摘み取るかというのが作業の方法です。ミドリ摘みとはちょっと時期が違いますね。芽の元にある成長点を早くとると節の間が詰まった勢いの良い樹になります。

ロウソク芽

冬の芽が長く伸びてロウソクのようになる状態です。これがいわゆる黒松や五葉松の「ミドリ」なのです。勢いの強い部位から上に向けてまっすぐ伸びるのがロウソク芽です。ほかに「金平糖芽」ともよばれるあたり、どんな形なのか想像は付きやすいですね。ロウソクとか金平糖と可愛い名前が付いているのに、春になったらミドリ摘みで摘み取られる運命です。