五葉松の特徴

その名の通り一か所から短い葉が5本ずつ出るのが特徴で、姫小松とも呼ばれています。
木に勢いがあるのにかかわらず、ゆっくりとした生長は盆栽らしく昔から人気が高い木です。
葉がまっすぐに伸び、葉の裏が白いものほどよいとされています。

五葉松盆栽の苗の選び方

接ぎ木によって作られた苗が一般的です。
接いであった箇所が幹の低いところにあること、台木も五葉松であることを確認しましょう。
バランスのよい盆栽に作るために、太くて短い、まっすぐな葉を持つ木を選びます。
また、九重や瑞祥といった品種は、芽がたくさん出てくる八つ房性のものが好まれます。
幹については、古い風情が出ているものや根元からの立ち上がりがおもしろいものは、育てる楽しみが増えます。
根の張った部分から、一つ目の枝までの幹の様子で樹形を決めるといい盆栽になります。
どのような形に作りたいのか、じっくりと想像力を働かせながら苗を選択しましょう。

盆栽作りで用意するもの

○道具

・ピンセット(雑草取り、根ほぐしなどに)

・市販の剪定バサミ(両刃のもの)

・フルイ(1mmと4mmのサイズ違いのものを用意)

・菜箸、竹べらなど細かい作業に使うもの

・土入れ(大小あると便利)

・太めの枝を切るための股枝切り

○用具

・ジョウロ(ハス口の穴目の小さいものがおすすめ)

・鉢底アミ

・銅製の針金(かける枝の太さの1/3の太さが目安)

・鉢(仕立て用の鉢、5号サイズの素焼きのものがいい)

五葉松の盆栽に合う鉢

どっしりと角ばった鉢は、風格の高い松の盆栽に合うためよく使われます。
また、木の頭を大きく下げた懸崖という樹形では、脚付きの重厚な鉢で根元を落ち着かせ、効果的に躍動感を出します。
五葉松の幹肌は古い樹齢を醸し出します。
使い込んで年季が入った焼き締めの鉢と合わせると、歴史を感じる盆栽に仕上がります。

五葉松の盆栽用土の作り方

ゴツゴツした荒皮の木に育てるため、水はけの優れた川砂を使用します。
水が切れ気味な環境に置かれた木は、ごく一部の根を伸ばし成長していきます。
根の生長に合わせ、枝も力強く伸びてゆき、それが松の荒々しさにつながっていくのです。

五葉松盆栽の作り方と仕立て方

直幹、文人木、斜幹、懸崖、株立ちと様々な樹形を楽しめるのが五葉松です。
その中でも人気のある模様木の仕立て方を説明します。

① 苗は乾かし気味の状態にしておくと作業がしやすくなります。

② 苗についた古い土を丹念に落とします。
菜箸やピンセットをつかうといいでしょう。

③ 土がすっかり落ち、根全体が見えたら水平に短く切りつめます。

④ 幹や枝に曲を作っていきます。
銅線を幹に巻きつけて、木の全体像をイメージしながら2~3回曲げます。

⑤ 枝にも針金をかけ曲げていきます。2~3度変化をつけるといいでしょう。

⑥ 形を作った苗を仕立て用の鉢に植える準備をします。

⑦ まずは、穴にあった大きさの鉢底用の網を置き、その上に川砂を少々入れます。

⑧ 砂の上に木をのせ、根元に砂をかけていきます。
このとき根の細いすき間にも砂が入るように注意します。

⑨ 木と砂を押さえ、しっかりと密着させます。

⑩ ジョウロで、水を十分にかけます。
目安は鉢の底から水があふれてくるまでです。

⑪ 根を切った後なので吸水能力が弱まっています。
日当たりのよいところ、風が当たるところでは、水分が蒸発して木を弱らせてしまうので、1週間ほど半日陰に置きましょう。

⑫ 冬は霜の当たらないところへ移したり、ムロに入れたりするといいです。

⑬ 暖かくなったら日の当たるところへ出し、木の生長を促します。

⑭ 様子を見ながら針金を巻きなおし、素晴らしい模様木を完成させましょう。