盆栽の名わき役「苔」!今では主役になることも

盆栽を好きになった理由として、「苔」の美しさに魅せられたというケースは少なくありません。
鮮やかな緑で、中央にそびえたつ植物を引き立てる名わき役・苔ですが
最近では、苔だけで仕立てた盆栽も数多く存在し、盆栽愛好家に支持されています。
今や盆栽の苔は、わき役だけでなく主役を務める時代なのです。

そんな苔には、盆栽を美しくするだけでなく、さまざまな役割があります。
そして、苔にもいろんな種類があるので、それぞれの特徴を理解すると、盆栽の作り方の幅がグンと広がります。
苔の保存方法もあわせてチェックしてみましょう。

ワンランク上の盆栽の作り方:盆栽における「苔」の役割

盆栽における苔は、添えたほうが見栄えが良いからなんて理由で存在しているわけではありません。
苔によって、盆栽鉢の中の植物は元気に育ってるといっても過言ではないのです。

盆栽の苔の役割は、地表からの水分蒸発を防ぎ、植物を守ることにあります。
苔は少しの湿度があれば生きていける、丈夫な植物です。
ほかの植物と同じように光合成して、成長することができます。ただし、強い風は苦手です。

苔をしっかり管理することは、メインの植物を丈夫に育てることにつながります。
強風が吹き荒れる日は、苔にダメージを与えないよう、きちんとケアしてあげましょう。

ワンランク上の盆栽の作り方:盆栽で活躍する苔の種類

盆栽で主に使われている苔は4つあります。それぞれの特徴をみていきましょう。
■スナゴケ
3センチほどの茎から小さな星のような葉を茂らせる苔です。
ほかの苔と比べても暑さや乾きに強い性質を持っています。
■ハイゴケ
横に這うように茎をのばすのが特徴の苔です。茎から水平に起毛状の枝を出します。
日当たりの良い場所だとよく育ちます。乾燥すると葉が上向きに巻くので水やりの目安にしましょう。
■ホソバオキナゴケ
一般に「ヤマゴケ」と呼ばれている苔です。その名の通り山地や林でよく見かけます。
半球状のこんもりとした形状が愛らしく、深い緑色をしてます。また、半日陰の場所を好みます。
■ホンモンジゴケ
コンクリート壁のすき間や石垣などによく生息している苔です。
葉の目が細かいため、小型の盆栽で多く使われています。
■ゼニゴケは盆栽に向かない!?
苔類の代表ともいわれるゼニゴケですが、実は盆栽には向きません。
ゼニゴケは非常に繁殖力が強く、通気性を悪くするほか、ほかの苔の成長を邪魔してしまいます。
庭などで見かけることが多いですが、間違えて使わないようにしましょう。
■苔の保存方法を知れば盆栽の作り方が1歩進む!
苔は、盆栽鉢から外した状態でも保存することができます。
先述の通り、丈夫な植物なので乾燥にも強いのです。

苔を保存する際は、新聞紙を敷いたトレーを用意し、土がついた状態で並べましょう。
1週間に1回くらいの頻度で水やりをすれば、1か月ほどは保存することができます。

仮に表面がカサカサに乾燥していても、葉が緑であれば、再び盆栽に使うことが来ます。
トレーに水を入れて吸水させれば元に戻りますよ。
ただし、茶色くなってしまった場合は元に戻りません。

苔の特徴や保存方法を知ることで、盆栽の作り方の幅がより広くなったのではないでしょうか?
自分にしかできない仕立てで、すてきな盆栽を作ってくださいね。