モミジは日本中のいろいろなところで四季を通じて楽しむことができる丈夫な樹です。芽吹き春から深緑・紅葉と葉色の変化と共に落葉後の寒樹となった姿もとても繊細です。葉は7つから9つに割れ、枝垂れる品種や春に紅葉する品種もありそれを選ぶ楽しみもあります。

モミジとカエデは同じ科に属する木です。
盆栽では一般に葉の切れ目が深く数の多いものをモミジ、切れ込みが浅く数の少ないものをカエデと呼んでいますが、それだけでははっきりと区別はつけにくいものもあります。

日本の風土に合うため育てやすく、どんどん育ちあまり手がかからない樹種ですが盆栽にするには大きさも限度があります。ほどほどに手入れをしながらモミジの魅力である繊細さを出すことが大切です。

モミジの育て方のポイント

基本的には日当たりと通風の良いところで水はけのよい用土を好みます。山の雑木をみるとわかるように、若干の日陰でも育てることができます。乾燥は苦手なので直射日光が強すぎる・西日が当たるなどの場所は避けた方が良いでしょう。特に真夏の日差しは葉焼けするので気を付けましょう。

水やりと肥料

水を好むのでたっぷり鉢底から流れるまで与えます。水切れを起こしやすいのは用土や苔の上を水が滑ってしみこんでいない場合です。きちんとしみこんで流れ出ているのか確認してみると良いでしょう。水切れは紅葉の美しさを失う原因です。

肥料は固形タイプの置き肥を4月から7月9月に置きましょう。1か月から2か月効果が持続するのが置き肥ですが、秋の紅葉が始まったらまだ効果が残っていても取り除きます。

芽摘みと葉刈り

枝が混んできたリ伸ばしたくないところの枝は、芽が伸び始めの時にピンセットで取ってやりましょう。伸び始めの時期なら簡単に作業ができます。

モミジは葉が対になって生えています。自然の樹なら良いのですが、盆栽では葉が多すぎて風通しが悪くなってしまいます。対になった葉の大きさが不ぞろいなものをハサミで切りとると混み合いも解消して次に出る芽の葉と大きさがそろいます。

剪定と針金かけ

剪定は落葉した後の冬季にします。徒長(間延び)した枝を切ることで、わきから枝がたくさん出てきて姿が良くなります。落葉後なら樹本来の姿が見えるので作業もしやすいですね。春先の生育が盛んな時期に誤って枝などを切ると樹液がかなり出ます。そうなると樹の勢いがなくなってしまい体力を奪うことになります。

針金かけも落葉後の作業ですが、モミジの枝は固いので注意が必要です。くれぐれも折ってしまわないように、樹の状態を確認しながらかけましょう。

モミジの植え替え

植え替え作業も落葉後の休眠期に行いますが、あまりにも寒すぎる時期は避けることがポイントです。10月末から11月か2月の中旬以降から3月ごろが適しています。それほど頻繁に行う必要はなく、2年から3年に1度で良いでしょう。

根元の張り具合である「根張り」が良いのがモミジ盆栽の良い樹形と言われます。鉢の中で株元が大きく前後左右に張るようにするためには真下に伸びている太い根を切るようにします。植え替え作業の時にはこの根の状態の確認も大切です。

春先に小さな花が付くのもモミジを育てる楽しみのひとつです。羽子板の羽のようにくるくる回りながら風に舞う姿は妖精のようでもあります。この種がやがてまたモミジの樹となるのです。2月から3月ごろに水に浸けておいて蒔くと実生のモミジを育てることができるかもしれません。