なぜ盆栽の松は植え替えが必要なの?

盆栽の松の木が順調に成長すると、当然ながら土の中の根も成長しています。
盆栽鉢の中が根でいっぱいになったり、鉢の底から根が飛び出してきた場合は、植え替えが必要です。松の根がすくすくと育つ環境を用意してあげることで、今後もより元気に松の木が成長することができます。

ここでは初めて松の盆栽の植え替え作業をする人でも分かりやすいよう、手順を4つのステップに分けて解説します。

松の盆栽の植え替え①:事前準備をする

松の盆栽の植え替えをする前には、いくつかの準備が必要です。
まず植え替えをする1~2日前から水やりを控えて、土をやや乾いた状態にしておきましょう。こうすることで根を傷めずに鉢から取り出し、ほぐすことができます。

植え替えの場所は、直射日光や強い風の当たらないを選びます。
また植え替え中に根が乾燥してしまわないように、用具や用土をあらかじめ手元に準備して、スムーズに作業ができるようにしておいてください。
根が乾燥してしまうと、枯死してしまうことがあります。

途中で席を外す可能性がある場合は、濡らしたふきんを用意しておきましょう。
そして植え替えを中断する際には、濡れふきんで根を覆うようにしてください。

松の盆栽の植え替え②:正面を決め、枝を整理する

つぎに植え替える際の松の木の正面を決めましょう。
正面を決めるときのポイントは、鉢を回したり傾けることで、どの位置が幹模様や枝配などがベストか見極めることです。
正面になる場所に用事を立てておくと、目印になって分かりやすいですよ。

そして正面が決まったら、混み合っている枝や伸びすぎた枝は整理しておきましょう。

松の盆栽の植え替え③:松の木を鉢から取り出し根をほぐす

いよいよ鉢から松の木を抜きます。細かい根を傷つけないよう注意しながら取り出したら、竹橋などで根をほぐし、古い根や土を取り除きましょう。
このとき古い土を残してしまうと、水やりをしても水分が通りにくくなってしまいます。
そうなると見た目は濡れていても、木の中心部は乾燥している状態になって、松の木が弱る原因となります。幹の下にある古土は取り除きにくいですが、こちらもできるだけ丁寧に取り除いてください。

松の盆栽の植え替え④:新しい鉢に松の木をうつし、土をかける

根ほどきが終わりましたら、最後に新しい盆栽鉢へ松の木を植え替えます。
このとき鉢に松の木を植え込んだら、鉢穴から針金を通してしっかりと木を固定してください。
木の固定が不十分だと、持ち運びや風などで根元からぐらついてしまい、松の木の成長の妨げとなります。
また、こんご色々な作業をするうえでもやりにくい状態になってしまうので十分注意してください。

松の木が固定できたら、新しい用土を鉢に入れます。
用土を入れるときは、全体にまんべんなく行き渡るように、竹ばしを使うと良いでしょう。

用土を入れ終わったら表面をきれいにするためにシュロほうきで整えます。
そしてコテで表面を押さえて、用土を落ち着かせましょう。
これらの過程をすべて終えたら、鉢底からきれいな水が出るくらい十分に水やりを行いましょう。これで松の盆栽の植え替えの完了です。

植え替えが終わったばかりの松の盆栽は、半月ほど風の当たらない半日陰に置きましょう。また、しばらくの間は肥料をやることを控えてください。植え替え後の施肥は、新芽が伸び始めた後が良いでしょう。