日頃から利用している盆栽鉢ですが作り方は「つくり」と呼ばれます。この「つくり」は、高級品の「手作り」と一般大衆品の「型作り」の2つに分類されます。そして「型作り」の盆栽鉢は、さらに「素焼き鉢」、「朱焼き鉢」と「駄温鉢」の3種類の「養成用」鉢に分類されます。

「手作り」と「形づくり」に分類される盆栽鉢

盆栽鉢は、粘土を手でこねて作り上げる「手びねり」のもの、形をくり抜いて作ったもの、鋳込みによって作られたもの、轆轤を使って仕上げたもの、形に粘土入れて型抜きしたものなど、様々な技法によって作られています。さらに、盆栽鉢の作り方である「つくり」は、「手作り」と「形づくり」の2つに分類されます。主に高級品の盆栽鉢は「手作り」のものが多く、「形づくり」の盆栽鉢は大衆品のものが多いです。

高級品である「手作り」の盆栽鉢は、著名な陶芸作家などによって作られた盆栽鉢が多いので、個性や特徴のある盆栽鉢が比較的多いです。また、これらの手作りの盆栽鉢は機械のオートメーションで作られた盆栽鉢とは異なり、丁寧に一鉢ずつ作られています。また、手づくりで作られている盆栽鉢はどれも同じではないので、同じ種類の物でも異なります。

一般的な「型作り」で作られた大衆品の盆栽鉢は、陶器の生産が盛んな信楽や常滑などを中心に大量に作られています。また、これらの陶器の生産地で作られる型作りの盆栽鉢は、苗木などを育てる「養成用」と盆栽の樹木の「観賞用」の2つの種類の盆栽鉢に分類され、現地で作られています。

3種類に分けられる「養成用」の盆栽鉢

「養成用」鉢は「仕立て鉢」とも呼ばれ、「素焼き鉢」、「朱温鉢」、「駄温鉢」の3種類に分けられます。「養成用」鉢は、日本だけでなくドイツ、イギリス、イタリアなどで大量生産されたものもあります。また、これらの鉢作られる工程の温度は、比較的低い温度が低いです。

「素焼き鉢」は、通常700度から800度位の温度で焼成されて作られた鉢です。通称「テラコッタ」と呼ばれている舶来の養成用鉢は日本製の素焼き鉢と同じようですが、強度が弱いので壊れやすい欠点があります。しかし、強度が弱くても通気性や排水性が良いので保水性をバランス良く保つことが出来るため、盆栽の苗木の養成には適しています。

「朱温鉢」は、素焼き鉢より高い温度で焼かれた養成用鉢なので、別名「硬質素焼き鉢」とも呼ばれています。一般の素焼き鉢より高温で焼かれているので、鉢の色も濃く朱色をしていますが、表面はツルツルとした滑らかさがあります。また、保水性があるので、素焼き鉢と同じように盆栽の培養には適している養成鉢です。

「駄温鉢」は、素焼き鉢や朱温鉢に比べて焼く温度が高く、約1000度位で硬く焼いて作られた鉢です。また、「駄温鉢」は、素焼き鉢や朱温鉢とは異なり、鉢の上部にある縁の部分に釉薬がかけられているので、他の鉢と区別がしやすいです。

盆栽鉢には、「手作り」と「型づくり」の2種類のタイプがあるので購入する際は、迷ってしまうことがあります。そのため購入する際は、盆栽経験のある方や盆栽の専門家に相談してアドバイスをしてもらうことが、盆栽鉢と樹木との「鉢合わせ」のコツです。また、養成用鉢は3種類あるので、それぞれのメリットを把握して使い分けることがおすすめです。